今回は、107番の牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)です。

下肢痛、腰痛、しびれ、かすみ目、排尿困難、頻尿などの症状に処方されるお薬です。

全部で10種類の生薬で構成されています。

まず、地黄(じおう)、山茱萸(さんしゅゆ)、山薬(さんやく)、沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)、牡丹皮(ぼたんぴ)は、六味丸の構成生薬です。

六味丸は、腎の働きをを補い老化を予防し、からだに潤いを与えて手足のほてりや口渇を改善する効果があります。

これに、いずれもからだを温める作用のある桂皮(けいひ)、附子(ぶし)を加えたものが八味地黄丸です。

さらに局所のむくみをとる作用のある牛膝(ごしつ)、車前子(しゃぜんし)を加えたものが牛車腎気丸になります。

ですから、八味地黄丸に適応がある方で、足の浮腫があれば、牛車腎気丸の出番というわけです。

新陳代謝が低下してからだの熱を冷ます水分が不足することによっておこる高齢者の様々な老化現象を改善する効果が期待できます。

車前子は、道端や公園に良く生えているオオバコの種子が原料の生薬です。

利尿効果のほかに、熱を冷ましたり、咳を止める効果もあります。

オオバコ

子供の頃、学校帰りに友達とオオバコの幹でよく草相撲をして遊んでいました。

強そうなオオバコを選んで、相手の幹とからませて引っ張り合い、ちぎれずに残った方が勝ちです。

負けると本気で悔しがったのを覚えています。

今考えると、何てのどかな争いをしていたんでしょうね。

参考:活用自在の処方解説 秋葉哲生著

漢方診療ハンドブック 桑木崇秀著

よくわかる漢方処方の服薬指導 雨谷栄・糸数七重著

漢方診療のレッスン 花輪壽彦著

生薬と漢方薬の事典 田中耕一郎編著

Dr.浅岡の本当にわかる漢方薬 浅岡俊之著

高齢者のための漢方診療 岩崎鋼ら著