小青竜湯
うれしいニュースが飛び込んできました。
田中将大投手が仙台に帰ってきます。
コロナの時代にこんなに気持ちをわくわくさせてくれるなんて、マー君はやっぱりスーパースターです。
まさに「麒麟が来た~」って感じです。
麒麟は、中国の伝説の聖獣で、泰平の世を呼ぶシンボルです。
麒麟を守る四神が、青龍、朱雀、白虎、玄武であり、それぞれ東、南、西、北を守る守護神です。
季節で言えば、順番に春、夏、秋、冬であり、色では、青、赤、白、黒になります。
さらに、万物の元素である木、火、金、水に対応しています。
麒麟を象徴する色は黄色であり、中国では皇帝などの高貴な人が使う色となっています。
元素は土です。
今回、紹介する小青竜湯(19番)は、四神の一つの青龍が語源であり、生薬に含まれる麻黄(まおう)の色が青い事から名付けられたとされています。
他にも、含まれる生薬の色にちなんで、対応する聖獣の名前を持った漢方薬がいくつかあります。
例えば、白い色をした生薬の石膏から名付けられた白虎加人参湯(34番)などです。
NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」では、明智光秀が織田信長を麒麟だと信じて仕えて来たのに、次第にその期待が裏切られていく悲劇を描いています。
また、三国志の英雄の関羽は、劉備元徳を漢朝末期の混乱をおさめる麒麟だと慕い、自慢の青龍刀を振りかざして、命を掛けて戦ったのでしょう。
ゲーム好きな方は、パズドラに出てくる青龍の化身のカリンを思い浮かべるかもしれません。
ご存じない方はこちらをご覧下さい。
水や木の属性を持ち、水を制御する能力を持つ。
まさに小青竜湯の働きそのものです。
小青竜湯は、寒気がして、鼻水がだらだらと出るような時に使用します。
麻黄の他に、桂皮(けいひ)、甘草(かんぞう)、半夏(はんげ)、五味子(ごみし)、細辛(さいしん)、芍薬(しゃくやく)、乾姜(かんきょう)で構成される漢方薬で、身体の表面を温めて、利水効果のある生薬を多く含むため、風邪や花粉症による鼻水やくしゃみを止める作用があります。
比較的体力がない方にも使えますが、麻黄や甘草が入っているので長期的に服用する場合は血圧の上昇に注意が必要です。
政治の世界でも、「麒麟」と思える人物が現れて、みんなで盛り立てて、早く落ち着いた世の中になるといいですね。