今回は、121番の三物黄芩湯(さんもつおうごんとう)です。

「手足がほてり、安眠できない」などの症状に使われる漢方薬です。

地黄(じおう)、黄芩(おうごん)、苦参(くじん)の3種類の生薬で構成されています。

地黄は、血をおぎない、体にうるおいを与える効果のある生薬です。

黄芩は、熱や炎症を抑える働きがあります。

苦参も熱を冷ます効果があり、かゆみを止める作用も期待できます。

苦参は、マメ科のクララの根が原料の生薬です。

クララというのは、あまりにも苦くて、飲めばクラクラとめまいを起こすというのが、名前の由来だそうです。

葉や茎は、農業用の害虫駆除にも用いられます。

クララの花

救急蘇生講習会の開催に追われて、随分と久しぶりの投稿になりました。

少しずつ、挽回していきたいと思います。

今後とも、よろしくお願いします。

 

参考:活用自在の処方解説 秋葉哲生著

漢方診療ハンドブック 桑木崇秀著

よくわかる漢方処方の服薬指導 雨谷栄・糸数七重著

漢方診療のレッスン 花輪壽彦著

生薬と漢方薬の事典 田中耕一郎編著